アメリカで一般的な窓に設置するタイプのエアコン (window AC) を安全に確実に取り付ける方法です
ニューヨークの夏は暑い?
日本と比較して湿度が低いとはいえ、ニューヨーク州は割と湿度は低くはないと感じるところが多いです。曖昧な言い方なのは、アメリカ全土でみると、やはり南部などに比べれば低いため・・・。
例えば、フィンガーレイクス地域では湖と地形の関係で盆地のようなエリアが多く、イサカなどは割と湿度が高いです。また、NYC含む東部は大西洋の影響で、やはり割と湿度が高めです。
NYって北だし涼しいイメージだったから、結構蒸し暑くてがっかりしてます
日本の気候に慣れていると、それでも日本より全然マシではありますが、近年の気候変動でニューヨークもかなり暑い日が多くなっています。
と言うわけで、暑さ×湿度で、ニューヨークの夏は暑いです(北部のアディロンダックは山間部でとても涼しいです)。繰り返しますが、東京と比べたら涼しいです。すみません。
アメリカのエアコン
アメリカやヨーロッパでは日本で見るような壁の上のほうにさりげなくついているエアコンはあまり一般的ではありません。
そもそもフランスとかなんて”冷房あります!”なんて飲食店とかの入り口に書いてあるくらい、絶対あるものではないのよね~一昔前までは猛暑や酷暑なんて無関係だったのかな
↓のような物はオフィスや公共施設などでよく見かけるセントラルACタイプです。
日本のようなものはアパートなどでは見かけることもありますが、多くの場合は窓に自分で設置することになります。
そこで、アメリカで多い窓に設置タイプのエアコンの安全な設置方法を紹介します。
安全な、というのは、間違った設置方法だとACの落下による事故や火事が起こりうるためです。
window AC
アメリカでは窓を半開きくらいにして、ACを窓に噛ませて設置するACが非常に多いです。
大体電子レンジくらいの大きさと重さ (物によります) で、送風と冷房ができるものがほとんど。
窓に噛ませて、それだけ!という人もいます。
(我が家の前のテナントがそうで、夏に引っ越したのでACも買取ったのですが、窓に噛ませてるだけでした)
これは危ないから絶対やめて!
うちは毎年これで大丈夫だから!と言われる方もいるかもしれませんが、かなり危険です。
window ACは設置をきちんとしないと危険
まず、前述の通り、電子レンジ並みまたはそれ以上に重さがありますので、落下すると大変です。
(最悪なケースとして、1988年にニューヨークシティで落下したACによって亡くなった方もいたそう。傷害の場合、裁判沙汰になります。何十ミリオンドルとか請求してる。結構ちょこちょこ起きてます。)
また、
コンセントは室内ですから、落下した際にはうまく(?)コンセントが外れない限り、家へのダメージも計りかねません。不幸中の幸いで、誰か家にいれば良いですが、最悪火事になります。
考えただけでゾッとする・・・
我が家の寝室の窓は地面から大体2-3mくらい離れています。
一軒家なので、↑のNYCのアパートのような人に当たる事態はないのですが、あんな塊が落ちたらまず窓は壊れるでしょうし、最悪コンセントが壁も破壊し、ワイヤー系統が剥き出しになって埃とかと触れるともう大変🔥
まずすること
ブラケットの購入
AC bracketなどと呼ばれる代物があります。
これはイライザが実際に買ったものです。色々吟味して、結局購入数の多いものに落ち着きました。これは腕が二本、ツール不要のタイプ。200Lbまで支えられます。
これを窓に取り付けて、ACの重み自身で壁に対して支えをする仕組みです。
ポイントは
- 腕の数 (1か2) と幅
- 支えられる重さの上限 (Heavy duty)
- 窓へのスクリューが必要か(賃貸の場合は大家さんに絶対相談)
- 窓の横幅に対応しているか
です。
腕は太目で一つあるものと、二本平行にあるものの二パターンがあります。
持っているACの幅によって選択するのがいいと思います。
また、アメリカの家の外壁?は上のように完全なフラットでないものが少なくないので、腕の幅がきちんとフラットな部分にフィットするかは要チェック。
縦ナミナミ (上の写真のような縦の凸凹) じゃなくて横ナミナミ (下の写真) の場合は、脚の角度を調節できるので問題ないです。
次にACの重さをチェック。支えられる重さの上限を超えていないか。
我が家は賃貸ですし、持ち家でもあまり傷はつけたくないので”ツール不要”バージョンを買いました。
ツール不要のものは基本的にスクリューバージョンより二倍ほど値段が高いです・・・
でも、非常に簡単です。上の写真のように、すべてがプッシュボタンで調節できます。
金属のボタンを押しながら動かさないといけないからちょっと力がいるけど、しっかり固定されて安心感があるよ
窓の横幅については、アメリカの窓は多くは一つのユニットが38インチ以下です。
うちの窓はなんかちょっと変で39インチだったり、レールが特殊でちょっと焦ったけど、こんな感じで固定できています!レール内にはめ込むのが一般的だと思います。
ACの掃除
これはきちんと安全に動作するために必要。効率よく運転してもらうためにも重要だし、火事の原因にもなりかねません。
特にフィルターはかなり汚れます。
上で書いた通り、私たちは前のテナントから夏にそのまま譲り受けました。ガレージにしまって、この夏設置に当たって最初にしたことはフィルターと手が届く範囲での掃除。
歯ブラシを交換するたびに掃除用に取っておいてよかったと感じた瞬間
綺麗になったら、最後にできれば屋外で試運転して、中にたまっているほこりを吹き飛ばします。
設置
ブラケットを組み立てて、ACも綺麗にしたらついに設置!
二人で中と外で作業するとやや楽です。アパートや二階以上だと難しいですが・・・。(私はハシゴを使いました)
まずブラケットの室内に来る部分を設置します。(一個上の画像)
そして、腕と脚の関節(??)を調節して、脚がしっかりと壁に押し当てられるようにします。
このとき、ブラケットを窓の外側に少しだけ傾けます。これは、水がAC内部や家の中に入らないようにするためです。機械を守るだけでなく、水と電気系統の接触も防ぎます。
脚を壁にあてたら、水平器で左右のバランスをみるよ。
bubble levelっていうアプリでiPhoneとかが水平器になるよ!
最後にAC本体を乗せます。
偉そうに書いてるくせに、肝心のACの横幅測り忘れててちょっと冷や汗だったよ。
めでたくちゃんと乗ってくれて一安心。でもブラケットがあまりに平らだからずり落ちないかとちょっとドキドキしてる(絶対意味ないけど滑り止めのつもりでゴリラテープ貼ってみた)。もう一工夫欲しいところだけど、どの会社もこんな造りだよ。意見書でも書こうかな。
まとめ
- アメリカ(ニューヨーク)は最近エアコンがないとちょっと辛いくらい暑い
- アメリカでは窓に電子レンジみたいに大きなエアコンを付けることが多い
- 窓への設置はきちんとしないと危険
- ACブラケットを使えば簡単に安全に設置できる
実際にこの記事で写真に出てくるのはこちら
ニューヨーク、夜はそれなりに涼しいんですけどね。
皆さんも暑さ対策しっかりして、体調にお気をつけて!